~ ニート問題 ~ ニート予備軍
「ニート予備軍」という言葉を耳にされたことはありますか?
将来ニートになる可能性が高い若者のことをそう呼びます。
ニート予備軍の一つに、まず学生ニートが挙げられます。学生ニートは学校に学費を払って籍をおいていても、登校する意欲がない若者のことです。かといってアルバイトや就職をする意欲もないのです。いずれ単位が足りなくなり留年するか、退学することになり、そのまま本当のニートになってしまいます。
一方、大学まで進学しても社会に出る意欲を持てず、就職活動や進学のための勉強もしない若者も増加しています。さらに中学生や高校性では引きこもりや不登校が問題となっています。
このようにニート予備軍が増加する現状を受けて、文部科学省や教育機関ではカウンセリングやアドバイスのほか、職場体験の実施やキャリア教育などによって若者の就労意欲の向上を重要な対策としています。
また既に社会に出て就職しているニート予備軍もいます。もともと就職意欲が低かったり、希望の会社でなかったり、あるいは就職してから理想と現実との差に失望するなど、会社にいながら働く意欲を持てない若者がニート予備軍になります。仕事への熱意ややりがいを持てず、ただ給料だけが支払われているだけで、何かのきっかけで会社を退職したらそのまま転職もせずにニートになってしまうでしょう。
一旦ニートになってしまったら、社会復帰まで時間がかかることもあります。ニート問題ではニート予備軍の状態で周りの人が気付き、働きかけることが重要なのです。
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近年、ニート問題がよく話題にのぼるようになってきました。
政府もニート問題を深刻な社会問題として受け止め、さまざまな政策を考案しています。
しかし若者の間では、「ニートがなぜいけないの?」という素朴な疑問を持つ人も多いようです。
昔の考え方では「学生は卒業したら働く」のが当然であり、それに疑問を持つ人はいませんでした。
「働かざるもの食うべからず」です。
医療や交通、学校、年金などは働く人の税金によって成り立っています。
誰しも生きていく上で、なんらかの社会から恩恵を受けているのです。
学校で学ぶべきことを学んだ後は、これまでに受けた恩恵を後世に引き継ぐために社会に貢献する・・・、こういう考え方が当然とされていたのです。
しかし時代は変わりました。
現代の若者はそのように考えない人も多いのです。
社会に出る意味について深く考えることもない、働く意欲も特にない・・・こういう人が増加してきています。
労働人口が減少するにつれ産業競争力は低下し、日本の商業レベルは下がっていくでしょう。
また、ニートはもちろん個人としての問題でもあります。
ニート生活を脱して、正規社員になるのは簡単ではありません。
門はとても狭く、中高年のニートが増加していることも問題です。
経験や職業能力のなければなおさらのこと、手をこまねいているうちに更に年齢を重ね、いっそう大きな所得格差を招きます。
各家庭においても、ニート問題は深刻です。
ニートは収入がないので、自分以外の同居者(主に両親)に経済的に依存します。
もちろん裕福な家庭においては、子どもが働かなくても充分家計が成り立つ・・・ということもあるでしょう。
しかし日本の多くの家庭では、子供がニートのまま自分が先立ったら子供の人生はどうなるのか?とても不安に感じるものだと思います。
ニート問題は家庭や日本社会の維持、発展に関わる問題です。
まずはそう認識することが第一歩となるでしょう。
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