~ ニート問題 ~ ニートと引きこもり
引きこもりもニートとともに社会問題となっていますが、引きこもりとはある一定の期間を超えて、社会に出ることがない状態をいいます。
健康上に何も問題がないのに仕事や学校にいかず、毎日家庭の中だけで過ごし、家族以外の人と接触することが出来ないのです。家族でさえ必要な時にしか関わらないという場合もあります。ひどい場合には自分の部屋からほとんど出ない人もいます。また、その期間は半年ほどから10年以上の長期間にわたる人もいると言われます。
健康なのに社会に参加しないという点でニートと引きこもりは似ているため、同類のものと捉えている人もいるようですが、実際には根本的に違う問題を抱えています。
ニートは就業や就学の意欲がありません、これに対し、引きこもりは仕事や学校に行きたいが行けないのです。意欲があるのに出来ない、なんとかしたいのに出来ないという状態で、1つの精神疾患とも考えられています。このようにニートと引きこもりとを比べると、引きこもりの方が問題は深刻です。また引きこもっているだけに実態を正確に掴むことが難しいのです。
現在、引きこもりやニートの増加が社会問題となっています。引きこもりは不登校につながり、本人の将来に大きな影響を与えます。ニートもまた自立する力を養う機会を逃してしまいます。
ニートや引きこもりの周囲にいる人は、彼らが1日も早く社会復帰できるように支援することが求められますが、その方法は容易に見つからないのが実情です。
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近年、ニート問題がよく話題にのぼるようになってきました。
政府もニート問題を深刻な社会問題として受け止め、さまざまな政策を考案しています。
しかし若者の間では、「ニートがなぜいけないの?」という素朴な疑問を持つ人も多いようです。
昔の考え方では「学生は卒業したら働く」のが当然であり、それに疑問を持つ人はいませんでした。
「働かざるもの食うべからず」です。
医療や交通、学校、年金などは働く人の税金によって成り立っています。
誰しも生きていく上で、なんらかの社会から恩恵を受けているのです。
学校で学ぶべきことを学んだ後は、これまでに受けた恩恵を後世に引き継ぐために社会に貢献する・・・、こういう考え方が当然とされていたのです。
しかし時代は変わりました。
現代の若者はそのように考えない人も多いのです。
社会に出る意味について深く考えることもない、働く意欲も特にない・・・こういう人が増加してきています。
労働人口が減少するにつれ産業競争力は低下し、日本の商業レベルは下がっていくでしょう。
また、ニートはもちろん個人としての問題でもあります。
ニート生活を脱して、正規社員になるのは簡単ではありません。
門はとても狭く、中高年のニートが増加していることも問題です。
経験や職業能力のなければなおさらのこと、手をこまねいているうちに更に年齢を重ね、いっそう大きな所得格差を招きます。
各家庭においても、ニート問題は深刻です。
ニートは収入がないので、自分以外の同居者(主に両親)に経済的に依存します。
もちろん裕福な家庭においては、子どもが働かなくても充分家計が成り立つ・・・ということもあるでしょう。
しかし日本の多くの家庭では、子供がニートのまま自分が先立ったら子供の人生はどうなるのか?とても不安に感じるものだと思います。
ニート問題は家庭や日本社会の維持、発展に関わる問題です。
まずはそう認識することが第一歩となるでしょう。
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