~ ニート問題 ~ ニートと女性
ニートは働く意欲がない若者という否定的なイメージがありますね。
この言葉を聞いて、若い男性を思い浮かべる人も多いでしょう。
テレビや新聞で取り上げられるニートは男性がほとんどです。
しかし2002年の労働力調査によると、男性のニートは48.4%、女性ニートは51.6%で女性の方が若干多いという結果になっています。また別の調査では若者無業者数は男性が女性より多いという結果になっています。このように調査によって結果が異なり、それは「家事手伝い」をニートに含むかどうかによる違いだということです。
実際のところは女性のニートも男性と同じくらい存在しています。女性のニートがそれほど問題とされていないのは、「男は仕事、女は家庭」という昔ながらの考え方が日本にまだ残っているからという指摘もあります。
女性自身も就職する意欲がなく「家事手伝い」を自称し、ニートと自覚していないことが多いようです。しかし家事を手伝う必要がなく、ただ親に依存しているだけという若い女性ニートも少なくありません。このような女性はニートが問題になる以前から存在していたのです。
現代は男女雇用機会均等法によって、女性が男性と同じように社会に出ることは当たり前になりました。女性も社会に出て国民としての責任を果たすべきだと考える人が増えています。女性ニートが「家事手伝い」を逃げ道にし、男性ニートだけが問題視されている現状は改善されなければいけないでしょう。
このようにニート問題では、女性ニートに目を向けることも必要です。
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近年、ニート問題がよく話題にのぼるようになってきました。
政府もニート問題を深刻な社会問題として受け止め、さまざまな政策を考案しています。
しかし若者の間では、「ニートがなぜいけないの?」という素朴な疑問を持つ人も多いようです。
昔の考え方では「学生は卒業したら働く」のが当然であり、それに疑問を持つ人はいませんでした。
「働かざるもの食うべからず」です。
医療や交通、学校、年金などは働く人の税金によって成り立っています。
誰しも生きていく上で、なんらかの社会から恩恵を受けているのです。
学校で学ぶべきことを学んだ後は、これまでに受けた恩恵を後世に引き継ぐために社会に貢献する・・・、こういう考え方が当然とされていたのです。
しかし時代は変わりました。
現代の若者はそのように考えない人も多いのです。
社会に出る意味について深く考えることもない、働く意欲も特にない・・・こういう人が増加してきています。
労働人口が減少するにつれ産業競争力は低下し、日本の商業レベルは下がっていくでしょう。
また、ニートはもちろん個人としての問題でもあります。
ニート生活を脱して、正規社員になるのは簡単ではありません。
門はとても狭く、中高年のニートが増加していることも問題です。
経験や職業能力のなければなおさらのこと、手をこまねいているうちに更に年齢を重ね、いっそう大きな所得格差を招きます。
各家庭においても、ニート問題は深刻です。
ニートは収入がないので、自分以外の同居者(主に両親)に経済的に依存します。
もちろん裕福な家庭においては、子どもが働かなくても充分家計が成り立つ・・・ということもあるでしょう。
しかし日本の多くの家庭では、子供がニートのまま自分が先立ったら子供の人生はどうなるのか?とても不安に感じるものだと思います。
ニート問題は家庭や日本社会の維持、発展に関わる問題です。
まずはそう認識することが第一歩となるでしょう。
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