~ ニート問題 ~ ニートとフリーター
近年、ニートという言葉を頻繁に耳にするようになりました。
ところで、ニートと似ている言葉にフリーターがありますが、フリーターとは正社員として就労しておらず、アルバイトやパートによって生計を立てている若者のことをいいます。
本職がアルバイトやパートの人だけを指し、学生業のかたわらアルバイトをしている人や、主婦でパートをしている人はフリーターに含まれません。これに対してニートは働く意欲の全くない若者をいいます。全く異なるこの2つですが、場合によっては混同されて扱われているのが実情です。
現在フリーターの数は200万人を超えると言われています。またニートの数も80万人を超えると言われています。こういった若者に対して、「定職につかずにぶらぶらしている今時の若者」と批判的な見方をする人も多くいます。
フリーターという言葉は使われるようになって20年以上が立ちました。バブル時代には就職先はあるが「自由」のために就職しない若者をイメージしたものです。しかし今では社会的保障のない不安定な身分というイメージが強くなっています。
フリーターになった理由は、就職難でやむを得ずという場合や、やりたいことがあるなど、人によってさまざまです。最近ではフリーターがそのまま年を重ねた年長フリーターも増えています。
ニートやフリーターの増加は近年の社会問題の一つとして考えられ、政府においてもフリーターやニートへの就職支援などの対策を急いでいます。
スポンサード リンク
スポンサード リンク
近年、ニート問題がよく話題にのぼるようになってきました。
政府もニート問題を深刻な社会問題として受け止め、さまざまな政策を考案しています。
しかし若者の間では、「ニートがなぜいけないの?」という素朴な疑問を持つ人も多いようです。
昔の考え方では「学生は卒業したら働く」のが当然であり、それに疑問を持つ人はいませんでした。
「働かざるもの食うべからず」です。
医療や交通、学校、年金などは働く人の税金によって成り立っています。
誰しも生きていく上で、なんらかの社会から恩恵を受けているのです。
学校で学ぶべきことを学んだ後は、これまでに受けた恩恵を後世に引き継ぐために社会に貢献する・・・、こういう考え方が当然とされていたのです。
しかし時代は変わりました。
現代の若者はそのように考えない人も多いのです。
社会に出る意味について深く考えることもない、働く意欲も特にない・・・こういう人が増加してきています。
労働人口が減少するにつれ産業競争力は低下し、日本の商業レベルは下がっていくでしょう。
また、ニートはもちろん個人としての問題でもあります。
ニート生活を脱して、正規社員になるのは簡単ではありません。
門はとても狭く、中高年のニートが増加していることも問題です。
経験や職業能力のなければなおさらのこと、手をこまねいているうちに更に年齢を重ね、いっそう大きな所得格差を招きます。
各家庭においても、ニート問題は深刻です。
ニートは収入がないので、自分以外の同居者(主に両親)に経済的に依存します。
もちろん裕福な家庭においては、子どもが働かなくても充分家計が成り立つ・・・ということもあるでしょう。
しかし日本の多くの家庭では、子供がニートのまま自分が先立ったら子供の人生はどうなるのか?とても不安に感じるものだと思います。
ニート問題は家庭や日本社会の維持、発展に関わる問題です。
まずはそう認識することが第一歩となるでしょう。
スポンサード リンク